久しぶりのSPSS
最初のセメスターは全員必修で、3つのモジュールに分かれている。(2つめのモジュールが更に前半後半で2つに分かれているので、内容としては4つに分かれてるのだけど)
第2モジュールは"Pulic Opinion"に関する授業で、前半は理論編、後半は計量分析の実践。
第2モジュールは"Pulic Opinion"に関する授業で、前半は理論編、後半は計量分析の実践。
前半も面白かったのだけれど、特に後半の計量分析は今のアカデミアでは逃げ回っているわけにいかないので、ポスドクの方がSPSSを丁寧に一から教えてくれる後半は苦手な分野の割に結構とっつきやすくありがたかった。
大昔に日本で修士課程にいたので、その際にも統計の授業はあったしSPSSも触ったのだけど、先生の説明は数式満載だわ、当時のSPSSは今ほど親切設計じゃないわで、数2Bが苦手な身としてはなかなか大変な思い出しかなかった。けれども干支一回り以上して再会したSPSSは思い出のSPSSよりずいぶん取っ掛かりやすかった。その後仕事でデータを扱い(自分が解析したわけではないが)、基本的な統計の考え方はおさらいしたこともある。
授業では段階的に色々な統計解析の手法を学びつつ、実際にグループ単位で自分たちのテーマについてデータの整理を行い、分析を回していく実践型。3週間かけて課題を仕上げる。
課題は以下:
- 与えられたデータセットを用いて計量分析で答えが導き出せるResearch Questionを立てる
- SPSSで分析する
- 同時に先行研究や理論面の調査を行う
- 合わせて組み合わせて実施するメディア調査の計画を立て、結果を予想する
- 結果と考察を15分~20分のPPTにまとめて発表・提出
- 7500ワード程度にまとめたレポートを提出
記憶の定着にはやっぱり聞いているだけでなく、自分で疑問を抱き、自分で解決するプロセスの試行錯誤が重要なので、論文執筆のプロセスを再現するという意味でも非常に良い授業設計だなと感心。しかもデータセットは実際に研究機関が出しているリアルデータなのがとても良かった。
ちなみにSPSSに限らずRやPythonを使いたい人はそれでも全くかまわないけれど、この授業は入門として最低限SPSSを使えるようにする、とのこと。既に出来る場合は授業は出席する必要はないので課題を回して、とのことで、実際R派の人もいたけれど、皆カリキュラムに従った。来年度は選択制で更に本格的な計量分析の授業がある。
本当にどの分野にいても多かれ少なかれ計量分析からは逃れられない、というのが最近の実感で、自分で出来るようになるのは進学の小さな目的の1つでもあるので、丁寧な授業は嬉しい。
グループワークでメディア調査の設計を議論した際のホワイトボード↓
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