仲間内で称え合うSNS世代のクラスメイトたち
新学期初のアサインメントとして、ディスカッションがあった。予め指定の文献を読み込み、内容についてディスカッションするもの。そのディスカッションの様子がとても興味深かったし現代的だと思ったので、シェアしておきたい。 必修なので全員履修するのだが、人数が多いので、午前午後の2つスロットが提示され、自分でポータルから希望のスロットを選ぶことになっていた。私がポータルにアクセスしたときはまだ誰も登録しておらず(他の参加メンバーも見れる)、早々に登録した後は気にしていなかったら、蓋を開けてみたら大陸欧州勢+その他に綺麗に別れていて、私は大陸欧州勢の方だった。これまでにも何度かディスカッションのアサインメントはあったが、私以外全員が大陸欧州勢という経験は初めてで、その他の子達がいたこれまでのディスカッションとの議論の仕方の違いに改めて驚かされたのだ。 とにかく、お互いの称え合いがすごい。 建設的に議論をすることが求められるので、「Aさんの意見に〇〇の部分で賛成するが、△△という観点も必要ではないか」みたいな議論になるのだが、実際にクラスメイトがどう議論を重ねていくかというと、「Aさんの意見はとてもシャープで素晴らしく、特に〇〇の部分に賛成する。一方で△△について…」とか、「Bさんはいつも的を射た指摘をして学びがある、△△は著者すらも無自覚な観点だと思う。もし追加のコメントが許されるなら、私としては××…」などなど。一人が話している間の合いの手というか、「確かに!」「You're so smart!」みたいなのもすごい。たまに差し込まれるなら勿論良いのだけど、どんどんお互いへの賛辞を入れ込んでインフレしていくので、私としてはお腹がいっぱいになってしまった。AさんやBさんが素晴らしいのはわかったけど、時間制限のあるアカデミックな議論の場だし、公開シンポジウムなどでなくお互いによく知っているクラスメイト内での授業での議論なのだし、もう少しストレートに内容の議論に入っても良いのでは!? 日本でも相手を否定しないように気を遣う文化は強いし、相手の意見を尊重していることを明示的に伝えるのは言語や若い世代に限らない議論のテクニックではあるのだが、なんというか、わざとらしさと仰々しさ、それからその対象が意見ではなくその人個人に向けられていることも多い、という点において(私にとっては)更